番外編と書いたのは前々回(妄想編)前回(結果編)に引き続いて仮想化環境におけるSplashtopRemoteを使用したリモートサウンドについてですが、今回の主役はHyper-Vではないから。ちょこっとは自分の書いた記事っぽいのが役に立っているのカナ・・・とか不安に思いながら”ほげぐらま”あたりでググったりするのですが、全く手を出せていないVMWare ESXi環境で同様の問題を解決された方がいらっしゃっいました。

仮想サウンドドライバを入れてiPadからシンクラ的なものを (テクヌク)

むぅ・・・・、VAC(Virtual Audio Cable)でTrialと流れ続けるそうな。Hyper-VとESXiの両者においてアーキテクチャ的な違いはよく取り上げられていますがアーキテクチャの違いでESXi環境に置いて”Trial”と鳴り続けるのであれば、私が妄想編・結果編で挙げたサウンドのHookが恐らく違っていたのだろうと。

設定上の違い、というのも考えづらいものですが、きっと誰かの役に立てるだろうと信じてVACの設定を貼っておきます(スナップショットでVACインストール前に戻して、Cable数が3上限であることを確認したのでEvaluation状態であることは確かなはず)。

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インストールのままのデフォルト状態なので、参考になるかは非常に微妙というか、役に立たないけど画像があった方が記事として拍が付きますよね!!

ある意味これを機会に初めてSplashtop Remoteを接続した状態でのタスクマネージャを見たのですが”SRFeature.exe”なるプロセスの負荷が高いようです。恐らくこれがネットワークに負荷をかけずに独自の圧縮法でリモートを実現している核プロセスなのでしょう。この内部挙動(というか、仕組み)がわかるとうれしいのですけど。

因みにですが、デスクトップからは”Microsoft Remote Desktop(mstsc)”としても”Splashtop Remote Desktop”としても接続します。それぞれ長所・短所があるので、以下にまとめておきます。
※ 私が過去に取り上げた記事でもSplashtopは特にモバイル環境において強く書いていますが、デスクトップ環境においても利用することが可能です。

 

★ Microsoft Remote Desktop (RDP7.0以降)

  • 長所
    1. Windows標準の機能としてサポートされている
    2. (Hyper-V環境下のみ)RemoteFX USBによりリモート上のUSBデバイスを接続先のゲストOSにマウントできる
    3. ほぼ任意の画面サイズ、フルスクリーンをサポートする
    4. (Remote FX 3D有効時のみ)Direct3Dを利用できる、またマルチディスプレイによる環境もサポートする。但しフルスクリーン時は画面が引き伸ばされるのではなくて、余白部分が黒くなる。
    5. 物理デバイスが存在しなくてもサウンドのリダイレクションが可能である
    6. クリップボードを使用できる (=リモート間のファイル転送も可能である)
    7. (Server OSのみ)セッション(RDP-Tcp#x)の指定が可能である (=同一のユーザでも異なるセッションのデスクトップに接続できる)
    8. CPU負荷率はほとんどない
    9. (まだ未確認)Macからの利用も”Remote Desktop Connection Client 2.1”によりリモート接続が可能
  • 短所
    1. (Remote FX 3D利用時だけかもしれない)スクロールバーが暗転するなど、一部描画が正しく行われないい場合がある
    2. メニュー項目が存在しないので、二重でリモートデスクトップを重ねるとCtrl+Alt+Delを任意のPCに送れない
    3. リモートサウンドがサポートされている、と言ったものの音質は非常に悪い

 

★ Splashtop Remote Desktop (for Windows, for Mac)

  • 長所
    1. Windows, Mac, モバイルを問わず相互のリモートデスクトップ環境をサポートする
    2. Direct3Dの限定的な利用が可能である。 (フルスクリーン描画は対応しない)
    3. サウンドのリダイレクションは割と音が良い
    4. 優れた製品ながらも個人利用(非商用利用)ではフリーとして利用できる
  • 短所
    1. (多分)デスクトップからの接続によるマルチディスプレイをサポートしない、モバイルは三本指タップから切り替え可能
    2. クリップボードをサポートしない。その為リモート間のファイルコピーは若干手間がかかる
    3. リモート先のPCに若干高目のCPU負荷がかかる

 

個人的にはやはりデスクトップにおけるWindowsへのリモート接続はMicrosoft Remote Desktopで十分かなと。但し、Macのリモート接続ならVNCを使うよりはSplashtop Remote Desktopかな、と(他にいいのがあるかも知れない)。

 

冒頭に戻るけど・・・・、うーん、vSphereは高かった・・・・。価格などのPDFを見ていると製品だけでほぼ10万なんですよね。Technet (or MSDN)として利用している身としてはちょっとつらいなと。VMWare製品も支援プログラムがあったりするのかな、今度調べてみよう。